長屋状の２階建ビル。
その1階テナントの一角を美容室にする。
間口4200mm、奥行き6040mm。
7.7坪。
美容室に必要な作業室、待合、シャンプー台。
それらに必要と定められた面積をクリアするための最小限の大きさ。
この場所を美容室にすることは可能である。
可能であるが、容易ではない。
容易ではないが、全ての要件と要望を満たすプランは必ずある。

納まらない。
組み替える。
その繰り返し。
無数のパターン。

全ての要素を斜めに配置する。

驚くべきことにバックヤードまで過不足なく納まる。
解が見つかった。

しかし納まることは前提。
狭さの克服をオブジェクトの抜けと色のグラデーションによって試みる。
効果が認められる。

＊

W2700mmFIXガラス
既存扉、塗装
内照式看板。乳白アクリルにシート貼
くり抜きカウンター、塗装
待合、壁、塗装
カーテン
カットスペース、壁面埋め込み式ミラー
シャンプー室外壁、塗装
シャンプー室内壁、塗装

＊

ありのままに欲ばりに
詰め込んだ結果
楽しむ人の必然
百貨店としての美容室